【著者プロフィール】 亀有 太郎(かめあり たろう) こち亀マニア・漫画コラムニスト。こち亀全200巻を3周読破。90年代のジャンプ作品に関するコラムを多数執筆。飲み会での「あの話、何巻だっけ?」というモヤモヤに深く共感し、当時の「ジャンプをめくった時の衝撃」を一緒に分かち合う気の良いオタク仲間。
「こち亀のゴキブリ回、ヤバかったよね!」 同僚との飲み会でこの話題が出ると、絶対に盛り上がりますよね。でも、「あれって何巻だっけ?最後どうなったっけ?」と聞かれると、意外と誰も正確に答えられず、帰りの電車の中でモヤモヤしていませんか?
実は、伝説となっているゴキブリ回は「76巻(養殖回)」と「80巻(トモダチ回)」の2つが存在します。
本記事では、こち亀全巻を3周読破した私が、あらすじやオチだけでなく、「冒頭の警告文」や「アニメ未放送の事実」など、明日同僚にドヤ顔で語れる小ネタまで完全網羅して解説します。当時のジャンプをめくった時の、あの「身の毛もよだつ感覚」と「爆笑」を一緒に思い出しませんか?
結論:こち亀の2大ゴキブリ回は「76巻」と「80巻」!
こち亀の歴史において、伝説として語り継がれる2大ゴキブリ回は「76巻」と「80巻」です。
私が専門家としてよく受ける質問に、「ゴキブリが『トモダチ』って文字を作る話と、10万匹に増える話って同じ回だっけ?」というものがあります。実は、読者が混同しがちなこの2つのエピソードは、全く別の回に収録されています。
「ゴキブリ大行進!の巻 (76巻)」と「野性へ帰れ!の巻 (80巻)」は対比されることが多く、76巻は「トラウマ(ホラー)」、80巻は「爆笑(ギャグ)」という明確なテーマの違いがあります。
まずは、この2つのエピソードの違いを以下の表で整理しましょう。
📊 比較表
表タイトル: こち亀 2大ゴキブリ回の比較表
| 収録巻・話数 | サブタイトル | テーマ | 一言あらすじ |
|---|---|---|---|
| 76巻 6話 | ゴキブリ大行進!の巻 | トラウマ(ホラー) | 両津勘吉が金儲けのためにゴキブリを養殖し、10万匹に大増殖させる恐怖のエピソード。 |
| 80巻 1話 | 野性へ帰れ!の巻 | 爆笑(ギャグ) | ゴミ屋敷に集結したゴキブリ達が知恵をつけ、人文字(ゴキ文字)を作って両津勘吉と対決する爆笑エピソード。 |
【76巻】ジャンプ史上異例の警告文!「ゴキブリ大行進!の巻」のトラウマ
76巻に収録されている「ゴキブリ大行進!の巻」は、当時の読者に強烈なトラウマを植え付けた伝説の回です。
この「ゴキブリ大行進!の巻 (76巻)」の異常性を際立たせる演出として、冒頭に掲載された「警告文」の存在があります。
気の弱い方、虫の嫌いな方、食事中の方は見るのをご遠慮下さい。身の毛もよだつ夏の夜の恐怖物語です。出典: こちら葛飾区亀有公園前派出所 76巻「ゴキブリ大行進!の巻」 - 集英社
少年ジャンプのギャグ漫画において、このようなガチの警告文が黒塗りで掲載されるのは極めて異例でした。覚えている方も多いのではないでしょうか。
物語は、両津勘吉が「製薬会社が研究用にゴキブリを高値で買い取っている」という話を聞きつけ、金儲けを企むところから始まります。両津勘吉はニコニコ寮の空き部屋(303号室)を無断で使い、ゴキブリの養殖を開始します。
しかし、養殖に飽きた両津勘吉が部屋を3ヶ月放置した結果、部屋の中でゴキブリが10万匹以上に異常繁殖してしまいます。最後は、事情を知らない管理人が扉を開けてしまい、寮中に黒い波となってゴキブリが溢れ出し、大パニックに陥るという身の毛もよだつオチを迎えます。まさに正真正銘のホラー回です。
【80巻】腹筋崩壊のゴキ文字!「野性へ帰れ!の巻」の爆笑オチ
一方、80巻に収録されている「野性へ帰れ!の巻」は、秋本治先生の狂気的なギャグセンスが爆発した屈指の爆笑回です。
麻里愛(マリア)との同居が解消され、一人暮らしに戻った両津勘吉。わずか3日で部屋はゴミ屋敷と化し、ニコニコ寮中のゴキブリが両津勘吉の部屋に集結してしまいます。
この「野性へ帰れ!の巻 (80巻)」の最大のハイライトは、なんといっても「トモダチ (ゴキ文字)」のシーンです。
ゴキブリ達はただ繁殖するだけでなく、なんと知恵をつけ始めます。退治しようとする両津勘吉に対し、ゴキブリ達は群れを成して天井に「バカ」という文字を描き、両津勘吉を挑発するのです。
激怒した両津勘吉が「バルサン攻撃しかない!GO!」と殺虫剤を構えた瞬間、ゴキブリ達は瞬時にフォーメーションを変え、「トモダチ」という文字を作って命乞いをします。
「バカ」から「トモダチ」への華麗なフォーメーションチェンジのシュールさとスピード感は、何度読んでも腹筋が崩壊します。ゴキブリすらも完璧なギャグの小道具として昇華させる、こち亀黄金期のパワーを感じる名シーンです。
明日同僚に語れる小ネタ:「実はアニメでは放送されていない」
ここで、明日同僚にドヤ顔で語れる強力な小ネタを一つ提供します。
飲み会でこの話題になると、必ずと言っていいほど「あのゴキブリ回、アニメで見た気がするんだよね」と言い出す人がいます。しかし、それは完全な記憶違いです。
読者の「アニメで見た」という記憶違いを正す事実として、「ゴキブリ大行進!の巻」や「野性へ帰れ!の巻」はアニメ版未収録となっています。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 同僚が「アニメで見た」と言い張っても、自信を持って「それは夕方放送だから絶対にやってないよ」とツッコミを入れてください。
なぜなら、この点は多くの人が見落としがちで、アニメ版こち亀は日曜夜7時の夕食時という放送枠でした。そのため、10万匹のゴキブリが溢れ出たり、ゴキブリが文字を作ったりするような過激なエピソードは、放送コードや視聴者への配慮から一切アニメ化されていないのです。この知見が、あなたの飲み会での優越感の助けになれば幸いです。
アニメでゴキブリが登場したのは、着ぐるみを着てレースをするようなマイルドな回(第17話など)のみです。この事実を知っていれば、同僚の曖昧な記憶を鮮やかに補完することができます。
まとめ:明日の話題はこれで完璧!
いかがでしたでしょうか。読者の皆様の頭の中にあったモヤモヤは晴れましたか?
- 10万匹に増殖するトラウマ回(警告文あり)は「76巻」
- 「バカ」から「トモダチ」へ文字が変わる爆笑回は「80巻」
- どちらも過激すぎるため「アニメ版未収録」
これで明日の飲み会やランチの話題は完璧ですね。ぜひ同僚に「トモダチって文字作る話、実は80巻なんだぜ」「アニメじゃ放送されてないんだよ」とドヤ顔で語ってみてください。
久しぶりに当時の衝撃と秋本治先生の狂気(褒め言葉)を味わいたくなった方は、ぜひ電子書籍アプリなどで「76巻」と「80巻」をチェックしてみてください!
【参考文献リスト】
- 少年ジャンプ+(集英社)
- ゼブラック(集英社)
- こちら葛飾区亀有公園前派出所 76巻、80巻(秋本治 / 集英社)