「私の街のイトーヨーカドー、本当になくなってしまうの？ 毎日の買い物はどうすればいいの？」
そんな不安を抱えて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。慣れ親しんだ看板がなくなる寂しさは、計り知れません。
でも、安心してください。多くのイトーヨーカドー閉店予定店舗は、単になくなるのではなく、「ロピア」を核とする新しい商業施設「CiiNA CiiNA（シーナシーナ）」へと生まれ変わります。
ただし、看板が変わるだけではありません。次にやってくるスーパー「ロピア」は、「現金払いのみ」「カートに100円玉が必要」など、これまでのイトーヨーカドーとは買い物のルールが大きく異なります。
この記事では、元スーパー店長である私が、公式情報に基づく正確な閉店・承継スケジュールと、新しいお店で困らないために今すぐ始めるべき「3つの準備」を分かりやすく解説します。
この記事の執筆者
流通ジャーナリスト / 元スーパー店長
大手スーパーで10年間店長を務めた経験を持つ、買い物のプロフェッショナル。「業界の事情」ではなく「主婦の生活」を守る視点で、スーパーの活用術やトレンドを発信中。20年通った地元のスーパーが閉店した経験から、皆様の不安に寄り添った情報提供を心がけています。
【2025年最新】イトーヨーカドー閉店予定店舗と「その後」の確定情報
まずは、噂ではなく公式発表に基づいた事実を確認しましょう。もっとも重要な点は、今回の閉店ラッシュには「完全撤退」と「事業承継（他社への引き継ぎ）」の2つのパターンがあるということです。
特に北海道・東北・信越地方の多くの店舗では、イトーヨーカドーを展開するセブン＆アイ・ホールディングスから、スーパー「ロピア」を運営するOIC（オイシー）グループへの事業承継が行われます。つまり、建物はそのままに、運営会社がバトンタッチされる形です。
以下に、現在判明している主要な店舗の動向をまとめました。あなたのお近くの店舗がどうなるか、ぜひ確認してみてください。
👇 比較表
表タイトル: イトーヨーカドー主要閉店予定店舗と後継施設リスト（2025年時点）
| 店舗名（地域） | 閉店予定日 | 閉店後の予定・後継テナント |
|---|---|---|
| 屯田店（北海道） | 2024年7月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 琴似店（北海道） | 2025年1月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| アリオ上田店（長野） | 2025年1月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 弘前店（青森） | 2024年9月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 青森店（青森） | 2024年7月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 花巻店（岩手） | 2025年1月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 丸大新潟店（新潟） | 2025年1月 | OICグループへ承継（CiiNA CiiNA / ロピア） |
| 津田沼店（千葉） | 2024年9月 | 完全閉店（建物解体の可能性あり） |
| 春日部店（埼玉） | 2024年11月 | 完全閉店（サトーココノカドーとして親しまれた店舗） |
このように、北海道・東北・信越の店舗の多くは、OICグループ（ロピア）への事業承継によって、スーパーとしての機能が維持される見込みです。一方で、津田沼店や春日部店のような首都圏の老朽化した店舗は、残念ながら完全閉店となるケースが見られます。
跡地の「CiiNA CiiNA（シーナシーナ）」って？ロピアとの関係を解説
「ロピアになるのは分かったけど、『シーナシーナ』って何？ スーパーの名前じゃないの？」
そんな疑問を持たれる方も多いでしょう。ここで整理しておきたいのが、新しい商業施設ブランドである「CiiNA CiiNA（シーナシーナ）」と、核テナントである「ロピア」の包含関係です。
CiiNA CiiNA（シーナシーナ）とは、OICグループが運営する新しい商業施設の総称です。イメージとしては、「イオンモール」の中にスーパーの「イオンスタイル」が入っているのと同じように、「CiiNA CiiNA」というショッピングセンターの中に、メインのスーパーとして「ロピア」が入るという構造になります。
👇 デザイナー向け指示書：インフォグラフィック
件名: イトーヨーカドーからCiiNA CiiNAへの変化図
目的: 読者に「シーナシーナ」が施設名で、「ロピア」がその中のスーパーであることを直感的に理解させる。
構成要素:
- タイトル: イトーヨーカドー跡地はどう変わる？
- ステップ1（Before）: イラスト「イトーヨーカドー（建物）」
- 矢印: OICグループへバトンタッチ（改装・リニューアル）
- ステップ2（After）: イラスト「CiiNA CiiNA（建物全体）」
- 内部構造: CiiNA CiiNAの中に「スーパー ロピア（食品）」＋「100円ショップ・ドラッグストア等（地域のテナント）」が入っている図解
デザインの方向性: 親しみやすいフラットデザイン。CiiNA CiiNAのロゴカラー（もしあれば）や、明るいイメージで。
参考altテキスト: イトーヨーカドーがCiiNA CiiNA（シーナシーナ）に生まれ変わり、その中にスーパーのロピアや専門店が入る仕組みの図解。
OICグループは、CiiNA CiiNAを単なる買い物場所ではなく、「食のテーマパーク」にしたいと考えています。そのため、衣料品や住まいの品が中心だったイトーヨーカドー時代とは異なり、より「食」に特化した、活気ある売り場づくりが行われるでしょう。また、地域の皆さんが必要とする100円ショップやドラッグストアなどのテナントも、引き続き入居するケースが多いです。
ここが変わる！「ロピア流」買い物スタイルへの完全移行ガイド
さて、ここからが本題です。私がもっともお伝えしたいのは、「お店の名前が変わるだけ」と思って行くと、痛い目を見るということです。
イトーヨーカドーと、その後継となるロピアでは、買い物のルール（UX：ユーザー体験）が劇的に異なります。 元店長として、そして一人の主婦として、「これだけは知っておいて！」という3つの注意点をお伝えします。
1. 支払いは「現金」のみと心得るべし
イトーヨーカドーでは当たり前のように使えていたクレジットカードや電子マネーですが、ロピアの支払いは、基本的に「現金のみ」です（※ごく一部の店舗を除く）。 これは、カード会社に支払う手数料をカットし、その分商品を安く提供するためのロピアの戦略です。「レジで財布を開けたら現金が足りない！」とならないよう、事前の準備が必須です。
2. カート利用には「100円玉」が必須
これは初めてロピアに行く人が必ず戸惑うポイントです。ロピアのショッピングカートは、100円硬貨を入れないとチェーンが外れず利用できない「コインロック式」を採用しています。 もちろん、カートを返却すれば100円は戻ってきますが、「買い物の前に100円玉があるか」を確認する習慣をつけなければなりません。
💡 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: お財布の中に、常に「カート専用の100円玉」を1枚キープしておきましょう。
なぜなら、最近はキャッシュレス化で小銭を持ち歩かない人が増えており、いざお店に着いてから「100円がない！」と両替機に走るケースが非常に多いからです。私は財布の小銭入れとは別のポケットに、カート用の100円玉を常備しています。これだけで、買い物のストレスが激減しますよ。
3. 商品は「メガ盛り」が基本
ロピアは「日本のコストコ」とも呼ばれるほど、大容量パックの販売が得意です。お肉やお惣菜は、少人数家族には多すぎるほどの量で売られていることがよくあります。 安くて高品質なのは間違いありませんが、「小分けにして冷凍保存する」という手間がセットになります。冷凍庫のスペースを空けておくことも、立派な買い物の準備です。
👇 比較表
表タイトル: 初めてのロピア！買い物持ち物チェックリスト
| 必須アイテム | 理由・用途 |
|---|---|
| 現金（お札と小銭） | ロピアは現金決済が基本です。多めに用意しましょう。 |
| 100円硬貨 | カートを利用するために必要です（利用後返却されます）。 |
| 保冷バッグ | 生鮮食品のまとめ買いが多くなるため、必須です。 |
| 小分け用ラップ・袋 | 帰宅後、メガ盛りパックをすぐに冷凍保存するためです。 |
閉店前に絶対やっておくべき「nanaco」と「商品券」の出口戦略
生活防衛のために、もう一つ重要なのが「ポイントと商品券」の処理です。
これまでの解説でお気づきかもしれませんが、後継店舗であるロピアでは、電子マネー「nanaco（ナナコ）」は一切使えません。 ここには「互換性がない（Incompatible）」という冷厳な事実があります。
nanacoポイントはどうする？
「ロピアで使えないなら、ポイントが無駄になっちゃう！」と焦る必要はありません。nanacoポイントは、以下の場所で引き続き利用可能です。
- 全国のセブン-イレブン
- デニーズ
- ヨークベニマル（東北・北関東中心のスーパー）
ただし、「スーパーでの買い物でポイントを消化しよう」と考えている場合は、イトーヨーカドーの閉店前に使い切るのがベストです。コンビニで数千ポイントを使うのはなかなか大変だからです。
セブン＆アイ共通商品券は？
お釣りが出る便利な「セブン＆アイ共通商品券」も、当然ながらロピアでは使えません。しかし、こちらもセブン-イレブンやデニーズなどで引き続き利用できますので、無理に使い切る必要はありません。
重要なのは、「ロピア生活が始まったらnanacoは貯まらない・使えない」と割り切り、支払いのメインを「現金」に切り替える心の準備をしておくことです。
よくある質問（FAQ）
最後に、閉店に際してよく私の元に寄せられる質問にお答えします。
Q: 閉店セールはいつから始まりますか？ A: 店舗によりますが、通常は閉店の1?2ヶ月前から段階的に始まります。衣料品や住居用品などの在庫一掃セールから始まり、最終日に向けて食品の割引が行われるのが一般的です。チラシやアプリをこまめにチェックしましょう。
Q: ネットスーパーはどうなりますか？ A: 残念ながら、店舗の閉店と同時にネットスーパーのサービスも終了するケースが大半です。近隣に別のイトーヨーカドー店舗がない場合、配送エリア外となってしまいます。早めに他のネットスーパー（楽天西友やイオンなど）への登録・乗り換えを検討することをおすすめします。
まとめ：変化を恐れず、新しい「食の体験」を楽しもう
慣れ親しんだイトーヨーカドーの閉店は、本当に寂しいニュースです。しかし、跡地にできる「CiiNA CiiNA（シーナシーナ）」や「ロピア」は、私たち主婦にとって、家計を助けてくれる新しい味方になる可能性を秘めています。
大切なのは、変化に備えることです。
- 自分の街の店舗が「承継」されるのか「完全閉店」なのかを確認する。
- お財布の中のnanacoポイントを確認し、出口戦略を立てる。
- 次の買い物に備えて、現金と100円玉を用意する。
まずは、お財布の中にあるnanacoカードを取り出して、ポイント残高を確認するところから始めてみませんか？ 準備さえできていれば、新しいお店での買い物もきっと楽しめるはずです。
